大使館のインテリアデザイン

オマーン大使館にお勤めの外交官の方からご依頼いただきインテリアコーディネートを担当しました。

依頼を受けた際や最初にあった時の話はインスタグラムに掲載しましたが、ブログではどのようにプランしたかについて話したいと思います。

お住まいのアパートは家具つき住宅でしたが、全体的の色味がダークブラウンで構成されており、かつ家具1つ一つが色を含め重苦しく、また年数が経っているため素敵なインテリアに変えたいというご要望でした。そして、4年後にはオマーンに帰国するため、持って帰れないもの、カーテンや照明にはなるべくコストをかけない事、インテリア小物はなしでとのお願いがありました。

また家族連れ、単身の方など含め多くの方が何十年も使って来たので、壁紙なども子供の落書きなどや生活しているうちにつくシミなども目立ってい他ので、壁紙も一部張り替えることにしました。ここではコストはかけずに日本のビニール壁紙を提案しました(壁紙は予算とご要望、施工までの日数によって多くの選択肢の中から、最適なものをご提案しています)。

プラン内容はインスタグラムでも描いたように、基本おまかせでしたが、会話やお客さまの持っている雰囲気、お洋服や持ち物、そしてお住まいの場所の色や建物の構造からインスピレーションを得て、上品で洗練された独身の女性が住むにふさわしい空間を提案しました。

また、なるべく日本で作られたものやメーカーを選び、本国に持って帰った後に思い出してもらえるものを選びましたが、ダイニングテーブルのセットは大きさとデザインで合うものがなく、海外製のものをピックアップしました(しかしながら当初納期が3ヶ月ぐらいだったものが、紅海で起きたフーシ派の紛争の影響でスエズ運河経由での運搬が難しくなり、納期が5、6ヶ月と伸びてしまいまさかの誤算でした。ロシアとウクライナだけでなく、海外製品は世界情勢の影響を受けるのだと身をもって経験しました)。

プレゼンテーションはとても緊張しましたが、説明を生地のサンプルと一緒に進めていくうちに、目がキラキラされて来たので、私も安心と自信を持ってご提案することができました。

また提案したアートは日本の四季を日本画のスタイルで描いたものですが、さらにオマーンの要素も欲しいとのご要望もいただき、さらに良いプランになりました。

後日、実際に購入する家具を見に行きました。とにかく忙しい方なので、効率的に回れるルートを計画し、また事前に担当者にも連絡しておき、1つのショールームの滞在時間を10分〜15分ぐらいで済ませ、トータル6箇所を大使館専用車で周り2時間ほどで終わりました。きっとショールームの方は私たちの決定の早さにびっくりされたかもしれません。

私のお客様は決断の速い方が多いのですが、仕事においても短時間で多くの判断をし結果を残さなければならない重要なお仕事をしている方なのだと思うので、なるべくそんなお客さまの時間を無駄にしないよう、1回の面会で多くの判断が短時間でできるように準備したり、なるべくメールのやり取りが少なく済むように心がけています。

でも仕事が終わる頃にはすっかり仲良くなって、仕事には関係ないグルメ情報やおすすめの場所などを送ったりするようになっているのですけどね。

私は英語のネイティブスピーカーでもなく、いつまでも中級者ですが、海外で生活や旅行をした際に、自分の欲しいものを語学を理由に、どこに何が売っているのか分か、手続きに関してはどうしたら良いのか分からず困った経験があるので、ご依頼をいただいた方には無用な苦労をしなくて良いように、プランから施工までワンストップで提供していますし、本来の仕事範囲でないことも出来る範囲のことやって差し上げます。

例えば、引っ越し業者、家電や家具の買取屋引き取り先のご紹介、おすすめのマットレスや布団メーカー、家具の組み立て、表札のオーダーなどですが、ちょっとした事なのですがすごく喜んでいただけます。 日本滞在中は家族のように感じていただけたら幸いです。

全てが完成したらまた施工写真なども含めてブログに書こうと思います。