古材のキッチンと黒のマットなキャビネット
この組み合わせがとても新鮮に感じました。
でも私の家は新築なので、古材だと浮いてしまいます。
なのでこの色味を真似ることにしました。
オーダーキッチン屋さんに相談すると、
メラミン素材ならば似たような色味があるとのこと。
またマットな黒の框扉もありました。
当時はメラミンという言葉すら知らなかったのですが、
メラミンは熱や水分、油汚れ、変色などにも強く、ちょっとした汚れなら拭き取るだけで落とすことができ、耐久性もあります。
さらに費用も抑えられることが分かりました。
色のバリエーションも豊富です。
なのでキッチン本体、またペニンシュラ部分にはメラミンで古材の色味に近いもので作ってもらい、
マット黒塗装の框扉はトールキャビネットに使うことにしました。
塗装でさらに框は高級感が出ますが、一方で汚れがつきやすいので、取手があるキャビネットにしています。
メラミンだけだと仕上がりがナチュラルすぎたり、本物の素材ではないのでチープ感が出てしまうかもしれません。
また全てマット塗装だと重厚感が出過ぎ、また使い勝手も悪かったかもしれません。
両者を組み合わせることで、使い勝手もデザインもちょうど良いものになったと思っています。
こちらの組み合わせが実際にものになります。
この前例のない組み合わせにオーダーキッチン屋さんも半信半疑だったのだと思いますが、
結果的に正解となり、キッチンの専門誌「REAL KITCHEN INTERIOR」に掲載されることになりました。
その後オーダーキッチン屋さんの事例集にも載せていただいたり、問い合わせが増えるなどあったそうで
個人的な趣味で作ったキッチンが、まさかこのような嬉しいオマケがいただけるとは想像していませんでした。
様々なシーンをイメージして作ったこのキッチンは今も飽きることなく、
むしろ我が家の重要な場所であり、デザインの要となっています。